工具や資材を「管理する」習慣づくりが紛失や盗難、そして無駄の防止につながる!
アストロラボ株式会社

「あんなにあったはずの工具が2つしかないのはなぜ?」
「あの機械、使いたいんだけど、今どこにあるの?」
「貸し出した工具がほとんど戻ってこないけど…」
建設の現場でそんなトラブルやお悩みを経験した方も多いのではないでしょうか。
実際の作業現場には工具や重機、作業車など大小さまざまな機材や物品が搬入されます。現場に持ち込むときには、その種類や数を揃えて、確認したとしても……実際に誰が何をいつまで使っているのか、使われていない機材や工具がどのくらいあって、どこに保管されているのかといった細かな部分まで管理・把握されている現場は少ないのではないでしょうか。
今回はこうした建設現場での備品や資材の「管理不足」によって起こるさまざまな問題と、それを防ぐための対策法についてご説明していきます。
工具類の管理不足は「無駄」や「トラブル」しか生み出さない!
現場で使う工具や資材、どのように「管理」していますか?
「使い終わったら元の場所に戻す」
「業務が終わった後は一か所にまとめて置いておく」
「基本は作業する一人ひとりが管理している」
・・・という現場も多いかと思いますが、これでは工具が「管理されている」とはいえません。工具がしっかりと管理されている状態とは、工具の数や保管場所、今、誰が何の工具を使っているのかといった状況を、少なくとも現場の管理担当者、理想は現場で働くスタッフ全員が把握し、確認できる状態になっていることを指します。
それができていない場合、以下のようなさまざまな「無駄」や「トラブル」を生み出す要因となってしまいます。
「工具を探す」という時間の無駄が発生する
現場で必要な時に、必要な工具が見つからずに右往左往……よくある光景かもしれませんが、「その工具や重機がないと作業できない」といった状態になれば、大きな時間のロスが発生していることは間違いありません。それが積み重なれば工期の遅れ、それに伴う労働時間の延長、人件費の増加にもつながり、さまざまな無駄が積み重ねることになります。
現場においては「モノを探す時間や動作ほど無駄なものはない」と考えるべきです。
紛失や盗難による無駄な出費が発生する
建設現場に搬入された工具や工事車両、備品、資材の中には、非常に高額なもの、汎用性が高いものが多く存在します。また折からの資材高騰という背景もあって、今、各地で工具や資材の盗難被害が報告されています。
しかし、 こうした被害の大部分は、誰もいない夜間も工具や資材を屋外で保管していた……など、まさに工具や資材管理ができていない状態の中で起きています。また、こうしたあいまいな管理状態が当たり前になっていると、現場で働くスタッフの意識も低下し、「うっかり紛失してしまった」なんてことも起こりがちです。
紛失や盗難によって失った分は、結局、買い足さなくてはなりません。それがリース品だった場合は、その分の補償が発生します。一つひとつの工具や資材はそれほど高価なものでなかったとしても……それが何度も繰り返されることになれば、かなり痛い出費・無駄となってしまいます。
作業効率や安全性を低下させる要因にも
工具の管理が徹底されていないと、間違った工具を持ち出してしまう、劣化した工具 を使用して事故が発生するなど、作業精度に影響を及ぼす可能性もあります。それによって作業の中断や、やり直しが発生し、「予定の工期よりも大幅に遅れる」なんてことになれば、会社としての信頼問題にもなりかねません。
また「紛失した」と思い、そのままにしていた工具が原因で事故が発生した場合は人の命に関わることも。その場合、企業としての社会的信用度の低下、金銭的な損失は莫大なものになるはずです。

「工具管理」のために今日から始めたい5つのこと
では、こうした無駄や事故を防止するためには、企業そして、各現場においてどのような対策を取るのが良いのでしょうか。ここでは多く取り入れられている工具管理法を5つご紹介します。
1. 工具ごとの「保管場所」をきちんと決める
工具を使い終わったら、どこに片づけるのかをきちんと決め、スタッフ全員に周知しましょう。その際、「だいたいこのあたりにまとめて」「工具箱の中に入れればOK」といったざっくりしたものではなく、置き場所をきちんと区分・整理し、誰が見てもそれぞれの工具の保管場所、状態がすぐにわかるようにすることが大事です。
また、保管場所はできる限り「常に人の目に触れる場所」に設置しましょう。それにより、社内での管理意識も自然と高まり、工具の紛失や盗難の予防にもつながります。
2. 管理台帳を作成して、すべての工具を把握する
社内、そして現場にどのような工具がいくつあるのか、その全体像を把握するためにも「管理台帳」を作成しましょう。工具名や保管場所、購入日などを一覧にし、それぞれの工具をいつからいつまで、誰が使っているのかを紐づけて記入し、管理していきます。また定期的に棚卸しを実施し、その情報も書き入れられるようにしておきましょう。
管理台帳は、使用期間や場所、使用者に変更があった時には、すぐにそれを反映させ、常に最新の状態を保つことが重要です。そして管理担当者だけでなく、スタッフ全員がその内容を確認できる状態にしておくと、貸出などの手続きもよりスムーズになります。
3. 工具に「管理ラベル」を貼る
実際に作業を行う現場には、同じ種類の工具がいくつも持ち込まれ、使用されているというケースも少なくありません。その場合、どの工具を誰が使っているのかを区別・管理するのはかなり難しい作業になります。そこで効果的なのが、管理番号や認識番号を書いたラベルを作って各工具に貼り付け、管理台帳にもその番号を合わせて記載する手法です。
それによって、対象の工具がどこで使われているか、照らし合わせての確認がしやすくなります。また、作業に必要な工具を貸し出す際も、誰が何番の工具を使っているのかがひと目でわかるようになります。「工具が放置されていた」「きちんと片付けられていなかった」という時にもすぐに使用者を特定し、適切に指導することもできるので、スタッフの工具管理の意識向上にもつながります。
4. 管理責任者・ルールを決定する
保管場所が決まり、管理台帳や管理番号などの運用ツールが揃ったら、スムーズに運用できるよう、工具の保管場所や工具を持ち出すとき、返却する時の手続き方法、管理台帳への記入・入力方法など、実際に工具を使用するスタッフが守るべき「ルール」を決めましょう。そして印刷して配布する、見える場所に掲示するなど、初めて現場に来たスタッフでもすぐに内容を把握できるようにしておくとよいでしょう。
そして、ルールを徹底するためにも「管理責任者」を任命して、工具管理に対する権限と責任を持つ体制を整えましょう。それによって現場での統制がしやすくなり、万が一、問題が発生した時の対応もスムーズになります。その場合、責任者の管理精度を人事評価の項目に加えるとより効果的です。
5. 定期的に「棚卸し」を実施する
また、管理台帳をもとに定期的に「棚卸し」を行い、台帳に記載された内容どおりに工具が揃っているか、紛失はないかを確認することも大切。その際、工具の状態も確認して、破損はないか、買い替えの必要はないかもチェックするようにしましょう。
棚卸しの頻度は、頻繁に工具を持ち出す場合は持ち出しのたびごとに、あまり持ち出しがない場合は半年から一年に一度くらいで行うのが理想です。定期的に棚卸しを行うことで万が一の紛失にも早く気づくことができるため、すぐに原因を探り、発見できる確率が高くなるといったメリットもあります。
建設現場での工具管理なら『備品管理クラウド』
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管理台帳がうまく運用できない・長続きしない理由とは?
ここまで、多くの企業・現場で取り入れられている工具管理対策を5つご紹介しました。
その中でも、より正確な工具管理を行うために特に重要になってくるのが管理台帳の「精度の高さ」です。管理台帳の情報が正しく更新され、その情報が正しく共有されてこそ、今ある工具の種類や本数といった「基本情報」と、どの工具を誰がいつまで使用し、どこに保管されているのかといった「現状」を一元管理することが可能になります。
しかし、実際にはこの管理台帳の運用に苦労するケースが少なくありません。せっかく管理責任者を任命し、管理ルールも作ったけれど、管理台帳の情報と実際の状況を一致させることが難しく、結局「工具がどこにあるのかよくわからない」という状態になってしまうことも……。ではなぜ、現場において管理台帳の運用が難しいのでしょうか。そこには以下のような理由があります。
貸出や返却など管理業務が多くて手間がかかる
建設現場においては、工具を頻繁に移動し、さまざまな作業を行っています。管理台帳は対象となる工具を「いつからいつまで」「誰が」使用し、返却するのかといった動きを正確に記録し、把握できるようにすることが重要ですが、持ち出しや返却の度に台帳に記載しなくてはならず「面倒」と感じる人も多いようです。
もし忙しい時や急いでいる時などに「後で記入すればいいや」と台帳への記入を後まわししてそのまま忘れてしまった場合、それだけで台帳の正確性は下がっていきます。そしてそれが何回も続けば……台帳の記録と実際の状況には大きな誤差が生まれてしまいます。
スタッフの入れ替わりが多く、管理ルールの徹底が難しい
建設現場では、常に同じスタッフが毎日作業を行っているわけではありません。作業工程ごとに専門技術を持つスタッフが短期間だけ作業を行うこともあれば、アルバイトスタッフが日替わりで配属されることもあります。それに伴い、工具や備品の貸出や返却も頻繁に行われることになりますので、当然、管理も複雑化してしまいます。
また、こうした単日・短期スタッフに工具の貸出や返却、保管場所などの管理ルールを周知しきれず、使った備品や工具を返却せずに持ち帰ってしまうという事例が発生することも。それが管理台帳に「誤差」を生じさせる要因のひとつにもなっています。
工具の種類が多く、使用頻度に差があるため管理が難しい
現場にはさまざまな種類の工具が多数用意されています。しかも同じ種類の工具が複数搬入されているケースも多く、管理ラベルなどを活用しても、それぞれの工具がいつからどこで使われ、次にどこで使用される予定なのか……といった情報をスムーズに把握するのは簡単なことではありません。
また、工具や機器の使用頻度を確認し、適切なタイミングでメンテナンスを手配することも工具管理の重要な役割ですが、機器によって使用頻度が大きく異なることも珍しくなく、その履歴を把握することだけでも、かなりの手間と労力を要します。
記入漏れや記入ミスなどのヒューマンエラーが起こる
多くの企業や現場では、紙やExcelの台帳で工具管理を行っています。しかし、その場合、頻繁に発生する工具の貸出や返却、移動のたびに人の手で台帳に記入・入力し、データを更新する必要があります。頻度や件数が多い場合、入力ミスや更新忘れといったヒューマンエラーも発生しやすく、管理データの正確性が低下してしまいがちです。
また、紙の管理台帳は、工具の数が多くなるとそれだけページ数も多くなるため、一覧から対象となる工具を探すのに時間がかかる場合も。 Excelの台帳においても、更新・保存操作のミスによって台帳のデータそのものが消失するといった恐れがあります。
工具の利用状況を「リアルタイム」に更新できない
紙やExcelの台帳を使用している場合、複数人が同時に台帳の更新を行うことはできません。そのため、工具の貸出や返却などの動きが多い建設現場においては、どちらの場合も「記入・入力したい時にすぐに更新できない」ことが生じる可能性も。それが「後でいいや」となり、記入漏れによるデータの正確性低下につながることも考えられます。
台帳に記載された記録と、実際の工具の数や状態に誤差があった場合、台帳の記録をさかのぼってその原因を調べる必要があります。しかし、その件数が多くなってくると「とても追いつかない!」状態となり、管理体制そのものが破綻してしまいます。
複雑で難しい……工具管理のお悩みは『備品管理クラウド』で解決!
工具の管理をしなければ……とは思うけれど、専任者を置けるほど人員に余裕があるわけでもなく、管理台帳を活用した工具管理をうまく運用する自信がない。また、細かな管理業務は属人化しやすく、担当者の退職や異動による引継ぎにも不安がある。
そんなお悩み&不安をお持ちなら、ぜひ株式会社アストロラボが提供する『備品管理クラウド』の活用を! 管理台帳への登録も、貸出や返却の手続きも、スマートフォンにダウンロードした専用アプリを操作するだけでOK。PC操作が苦手という方でも使いやすい操作性の高さで、現場のこんな「困った」を解決します。
工具数が多すぎて、管理台帳を作成するのが大変すぎる!
工具管理の「要」となる管理台帳。でも、その台帳を作成するために会社が保有する膨大な数の工具を一つひとつ登録するのは、かなりの手間と時間を要します。しかも同じ種類の工具がいくつもある場合、それを見分け、入力・管理するのも至難の業。入力漏れやミスなどのヒューマンエラーが起こる可能性もあります。
その点、『備品管理クラウド』なら、専用アプリでJANコードや製品ラベルを読み取るだけで工具の名前やメーカー、型番など、管理に必要な情報が自動で入力されます。また、各工具の写真を一緒に登録しておけば、アイテム一覧ページに表示されるので、実際に探すときなどにも「どんな工具だっけ?」と迷うこともありません。
備品の貸出・返却の全体像が分からない&手続きが面倒くさい
工具の使用者や使用場所が頻繁に変わることも多い現場では、こうした動きをリアルタイムに管理し、台帳を更新するだけでも大変な作業になります。ダブルブッキングや紛失を避けるため専任スタッフを配置している場合、「急いでいるのに担当者がいない…」「担当者への負荷が大きすぎる」などの不満が生じることも考えられます。
工具貸出や返却の手続きも『備品管理クラウド』なら、スマホですべて完結。アプリから対象となる工具のコードを読み取って「貸出」もしくは「返却」を選ぶだけで、どの備品を誰が借りているのか把握できるようになります。また、借りた備品の返却期限が近づいたときには自動アラートで知らせてくれるので、返却漏れを防ぐこともできます。
どの現場でどの工具を誰が使っているのか、一元管理が難しい
スタッフが作業を行う「現場」は、必ずしも1か所とは限りません。同時に複数の現場が動いている場合、会社が所有するどの工具や機器がどの現場にあるかまでは把握していたとしても、各現場で誰が、いつまで使用しているのかといった詳細までは管理しきれていないケースが多いのではないでしょうか。しかし、そうした管理の抜けが紛失や盗難を発生させる要因ともなります。
『備品管理クラウド』なら、それぞれの工具の使用場所や保管場所はもちろん、使用者や使用期間もすべて紐づけて管理できます。また、使用場所を絞ってアイテム一覧を表示することもできるので、例えば本社や事務所といった現場から離れた場所からもすべての工具の使用状況を把握することが可能です。
工具の修理やメンテナンス、定期点検の管理が抜けてしまう
工具や機器を安全に使うためには、適切なタイミングで定期点検やメンテナンスを行う必要がありますが、忙しい業務の中ではこうした「期日」の管理はどうしても抜け落ちてしまいがちです。
この点も『備品管理クラウド』なら、定期点検の内容や点検日を一緒に登録しておけば、該当の日が近くと自動アラートで通知してくれるので、点検漏れを防ぐことができます。
また、工具の故障修理が発生した場合も、修理の依頼日や完了日、修理の依頼先や修理内容といったデータをすべて履歴として残し、一元管理することができます。
工具の棚卸しに膨大な時間がかかる
棚卸しの重要性は理解しているけれど、膨大にかかる時間と手間にうんざり……なんて声もよく聞かれます。しかし『備品管理クラウド』を活用した棚卸しは、実際に工具を使用している各スタッフを棚卸しの実施者として設定し、アプリから「棚卸し依頼」のメールを送るだけでOK。これまで棚卸し担当者「だけ」にかかっていた負担を大幅に軽減することができます。
また、QRコードはもちろん、RFIDタグを活用した棚卸機能も搭載しているので、それを利用すれば大量の工具の棚卸しも「スキャンするだけ」で完了することが可能に。作業時間の大幅な短縮、労力の軽減を図ることができます。
・・・いかがでしょうか。
工具管理を効率化させることは、現場の生産性・安全性を向上させるだけでなく、無駄なコストやリスクの軽減にもつながります。スマホアプリの操作でそれが実現できる『備品管理クラウド』を活用して、ぜひ作業効率&生産性の向上にお役立てください!
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