消耗品管理の重要性と方法を解説
アストロラボ株式会社

日々の業務をスムーズに進めるためには、文房具やコピー用紙などの“消耗品”が欠かせません。
これらの備品が必要なときに足りないと、仕事が中断されたり、他の人の手を借りなければならなくなったりと、意外と大きなストレスになります。
「どれくらい残っているか分からない」
「気づいたら使い切っていた」
「誰がいつ何を使ったのか分からない」
――そんな声が聞こえてくる職場も少なくありません。
この記事では、消耗品管理の基本や重要性、実際の管理方法について、はじめての方にもわかりやすく解説します。
手作業でのやり方からクラウドサービスの活用方法まで、実務に役立つポイントを丁寧にご紹介しています。
これを機に、自社の消耗品管理を見直してみませんか?
消耗品管理とは?
オフィスでは日々さまざまな道具や用品を使っています。
その中でも、使うたびに減っていく物品のことを「消耗品」と呼びます。
たとえば、ボールペン、コピー用紙、付箋、トナー、インク、封筒、輪ゴムなどが該当します。
これらは日常的に使われるため、必要なときに不足していると仕事が滞ることがあります。
また、在庫が多すぎてもスペースの無駄やコスト増加につながります。
こうした問題を防ぐために必要なのが「消耗品管理」です。
消耗品管理とは、消耗品の購入、保管、使用、補充といった流れをきちんと把握し、効率よく行うことです。
総務部門が中心となって実施されることが多く、オフィス運営を支える基盤のひとつといえます。
消耗品管理の重要性
業務効率化
消耗品が不足すると、業務が中断されることがあります。
たとえば、コピー機の用紙がなくなれば印刷作業が止まり、提出書類の遅れにつながります。
ペンや封筒など、日常的に使うものが手元にないと、ちょっとした作業にも無駄な時間がかかります。
常に必要な分だけ消耗品が揃っている状態を保つことで、業務の流れを止めずに進めることができます。
これは生産性の向上にもつながります。
コスト削減
消耗品を適切に管理すると、無駄な発注や過剰在庫を防ぐことができます。
過剰に購入して使わずに劣化させてしまうケースも少なくありません。
たとえば、インクやトナーなどは使用期限を過ぎると品質が劣化し、使い物にならなくなることもあります。
必要なときに必要な分だけを購入することで、無駄な支出を抑えることができ、結果としてコスト削減に直結します。
紛失・盗難の防止
消耗品の管理がずさんだと、いつの間にか数が減っていたり、誰が使ったのか分からなくなることがあります。
最悪の場合、故意による持ち出しや盗難なども起こり得ます。
きちんと記録し、管理体制を整えておくことで、こうした問題を未然に防ぐことができます。
また、社内のルールとして管理意識を持つことは、社員のモラル向上にもつながります。
消耗品管理の基本的な方法
消耗品管理の方法には、大きく分けて「手作業による管理」と「クラウドサービスによる管理」の2種類があります。
それぞれの方法には、特徴とメリット・デメリットがありますので、職場の状況に応じて使い分けることが大切です。
手作業による管理
手作業による管理とは、紙の帳簿やExcel(エクセル)などの表計算ソフトを使って、消耗品の在庫や使用状況を記録する方法です。特別なツールやシステムを導入する必要がないため、初期費用を抑えてすぐに始められるというメリットがあります。特に、小規模なオフィスや、管理する消耗品の数が少ない場合には、手軽で扱いやすい方法です。
しかし一方で、記録を手で入力するためにミスが起こりやすく、記録の反映が遅れがちになる傾向があります。また、管理担当者が異動や退職で変わった際に、どのように記録されていたか分かりにくくなるケースもあります。複数の人で管理を分担している場合には、情報の共有漏れが発生することもあります。
手作業の管理は、「コストを抑えつつ、とりあえず始めてみたい」という企業にとっては良い選択肢ですが、後述するクラウドサービスと比べて、手間や時間がかかる点は注意が必要です。
クラウドサービスによる管理
近年では、スマートフォンやタブレット、パソコンを使ってリアルタイムで消耗品の在庫や使用状況を管理できるクラウドサービスが広く利用されるようになっています。クラウドサービスでは、商品ごとの在庫数や使用履歴、補充のタイミングなどを登録することができ、在庫状況が自動的に更新されるため、最新の情報が常に反映されます。
この方法の最大の強みは「情報の共有が簡単にできる」という点です。たとえば、複数の部署で共有して使う備品の在庫状況も、一つのシステムで確認できるようになり、「誰が、いつ、何を使ったのか」がすぐに把握できます。これにより、無駄な二重発注を避けたり、過剰在庫を防いだりすることが可能になります。
また、クラウドサービスの中には、アラート機能で在庫の減少を通知してくれたり、グラフやレポートで使用傾向を見える化したりする便利な機能が備わっているものもあります。ただし、月額費用や初期導入コストがかかる場合もあるため、予算に応じて選定することが重要です。
中〜大規模のオフィスや、消耗品の種類が多い企業にとっては、クラウド管理の導入は大きな効率化につながるでしょう。
手作業による消耗品管理の具体的なステップ
消耗品の種類と数量の把握
まずは、社内でどんな消耗品を使っているのかをリストアップし、現在の在庫数量を確認します。定番の文房具から、季節や業務に応じて使う特別なものまで、できるだけ漏れなく把握することが大切です。
使用状況の記録
どの部署で、どれだけの消耗品が使われているかを記録します。記録方法はエクセルやスプレッドシートで十分です。記録を続けることで、どのアイテムがどのくらいのペースで減っていくかが見えてきます。
在庫状況の確認
定期的に在庫をチェックし、適正在庫が保たれているかを確認します。あらかじめ「この数を下回ったら補充」といったルールを決めておくと、判断に迷うことがなくなります。
不足や不要な消耗品の特定
記録と在庫のチェックから、不足しているものや過剰になっているものを特定します。必要に応じて発注を行い、不要なものは処分や再利用を検討します。
クラウドサービスを活用した消耗品管理のメリット
業務効率化
クラウド型の消耗品管理システムでは、消耗品の入出庫データや現在の在庫数が自動で記録・更新されます。これにより、手書きやExcelでの入力作業が不要になり、時間と労力を大幅に削減できます。
また、スマートフォンやタブレットを使って、現場で直接データを入力・確認できるため、棚卸しや在庫チェックの作業も短時間で効率的に行えるようになります。特に、複数の部署で消耗品を管理している企業では、この効率化の効果は非常に大きく感じられるでしょう。
ミスの削減
従来の手入力では、記録漏れや入力ミスが発生しがちでしたが、クラウドサービスを活用することで、こうしたヒューマンエラーを大幅に減らすことができます。また、データが一元管理されるため、複数の担当者が同時に情報を確認・修正しても整合性が保たれます。履歴の検索や過去データの照会も簡単で、「いつ・誰が・どれだけ使ったか」といった詳細な記録をすぐに確認できるのも大きなメリットです。
リアルタイムでの情報共有
クラウドサービスの最大の特長は、リアルタイムでの情報共有が可能な点です。在庫の状況が常に最新の状態で表示されるため、部署間や拠点間でスムーズな連携が図れます。たとえば、本社と地方拠点で同じ消耗品を利用している場合でも、在庫の状況を相互に確認しながら発注の調整ができます。これにより、発注の重複や不足のリスクを避け、必要な物品を必要なタイミングで確保できるようになります。結果として、全社的な業務の無駄を省き、よりスムーズな運用が可能になります。
消耗品管理を行う際の注意点
社内ルールの整備と周知
消耗品の管理を適切に行うには、明確なルール作りとその周知が欠かせません。たとえば「使用後には必ず記録を残す」「備品を持ち出す際には事前に申請する」「補充は担当者が確認のうえ行う」といったルールを定め、文書化して社内に展開しましょう。
さらに、これらのルールは一度作って終わりではなく、定期的に見直して現場の実態に合っているかを確認することも大切です。管理ルールの浸透には、社内掲示やマニュアルの配布、朝礼やミーティングなどでの共有が効果的です。また、担当者だけでなく全社員に管理意識を持ってもらうことが、消耗品管理の質を高めることにつながります。
定期的な棚卸しの実施
帳簿や管理シートだけに頼らず、実際の在庫とデータを照らし合わせる「棚卸し」は、消耗品管理の要ともいえる作業です。記録が正確であるかどうかを検証するために、月に1回や四半期に1回など、定期的に行うことが推奨されます。
棚卸しによって、在庫数にズレがあった場合の原因追及が可能になり、不正な持ち出しや記録漏れといった問題の早期発見にもつながります。また、棚卸しのたびに管理状況を見直すことで、過不足の傾向を把握し、より適切な在庫管理体制を構築していくことができます。
防災関連消耗品の管理
非常時に備えて備蓄している水や保存食、簡易トイレ、懐中電灯、電池などの防災用消耗品は、普段使用する機会が少ないため、管理が後回しになりがちです。しかし、これらは「いざという時に確実に使える状態」であることが重要です。
たとえば、保存水や食料は賞味期限が設定されており、期限が過ぎると入れ替えが必要になります。電池も自然放電によって使えなくなっている可能性がありますし、懐中電灯が壊れていないかの動作確認も忘れてはいけません。
防災用品についても、定期的なチェックリストを作成し、半年や1年に1回程度の頻度で確認・更新を行いましょう。古くなった備蓄品は社内で配布したり、災害時に備えて他の地域や施設に分配したりするなど、有効活用する方法も考慮することが望ましいです。
消耗品管理の効率化なら『消耗品管理クラウド』
アストロラボ株式会社が提供するクラウド型消耗品管理システム『消耗品管理クラウド』を導入することで、オフィスの消耗品を一元管理し、消耗品管理業務を効率化することができます。
消耗品管理クラウドの主な特徴
QRコード+数字入力だけで利用・補充ログを簡単記録
スマートフォンやタブレットでQRコードを読み込み、数量を入力するだけで、誰が・いつ・何を・どれだけ使ったかが記録されます。
リアルタイムで履歴を可視化・管理
持ち出し、返却、補充、在庫移動などのすべての動きを自動で記録し、「誰が、いつ何をしたのか」をリアルタイムで確認することができます。
自動発注機能付きの在庫アラート
消耗品の在庫数量発注点を下回ると自動でアラート通知が届き、Amazon Businessとの自動発注も可能です。
在庫金額の見える化によるコスト最適化
消耗品在庫の数量だけでなく金額も把握できるため、報告やコスト削減策の検討に役立ちます 。
消耗品管理クラウドのメリット
メリット | 内容 |
---|---|
いつでもどこからでも操作が可能 | スマホやPCのブラウザでどこでも操作でき、導入も簡単 。 |
消耗品管理の見える化 | ダッシュボードで使用履歴・発注タスク・在庫金額がひと目で把握可能 。 |
発注業務の手間を削減 | 自動発注リスト作成や外部EC連携で、発注業務の手間を軽減 。 |
ユーザー数・利用拠点数が無制限 | 複数拠点や部署での利用に対応。ユーザー数・拠点数が無制限かつ権限管理も可能 。 |
消耗品管理業務を効率化 | 面倒な在庫チェック・棚卸し・発注などの業務工数を削減し、本来の業務に集中できます。 |
『消耗品管理クラウド』に少しでもご興味がありましたら、下記よりお気軽にお問い合わせください。
適切な消耗品管理で業務をスムーズに
消耗品管理は地味に見えて、実は会社全体の業務効率やコストに大きな影響を与える業務です。
手作業でもクラウドでも、まずは自社に合った方法から始めてみましょう。
ルールを整え、記録をつけ、定期的な見直しを行うことで、無理なく、確実に管理を続けることができます。総務部門として、社内の快適な業務環境を支える大事な役割を果たしていきましょう。