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備品管理コラム

会社の備品管理は、総務部門にとってとても大切な仕事の一つです。
業務に必要なパソコンやモニター、デスクや椅子など、日々の業務で使うものがきちんと揃っていることは、スムーズな仕事の進行に欠かせません。
そのために欠かせないのが「棚卸」という作業です。

棚卸とは、実際に備品の数を確認し、管理台帳や帳簿の記録と照らし合わせる作業のこと。
単に数を数えるだけと思われがちですが、会社の資産を正しく把握し、無駄なコストを防ぐための非常に重要なステップです。

しかし、「棚卸は大変そう」「何から始めればいいかわからない」と感じている総務の方も多いのではないでしょうか。

このコラムでは、棚卸の基本的な知識から具体的な方法、そして効率よく進めるための改善ポイントまで、わかりやすく解説します。

これを読めば、棚卸の意味や必要性がしっかり理解でき、総務として備品管理をより確実に、効率的に進めるためのヒントがつかめるはずです。

棚卸とは?

備品管理における「棚卸」とは、会社や組織が持っている備品の「実際の数」や「状態」を確認する作業のことを指します。
備品管理台帳に記録されている備品の数量や状態が、実際の備品の数量や状態と合致しているかどうかを確認する重要な業務です。

たとえば、ノートパソコンの実際の数量や状態を一つずつチェックし、備品管理台帳に記録されている数量や状態と合致しない場合は原因を調べます。
備品の数量が合っていないと、必要以上に購入して無駄なコストが発生してしまったり、逆に足りなくて業務に支障が出る可能性があります。

棚卸は単なる「数や状態を確認する作業」ではなく、備品の管理状態を正しく把握し、無駄遣いを防ぐための土台となります。

棚卸がなぜ必要なのか

棚卸が必要な理由は大きく3つあります。

1. 備品の正しい数を把握するため

備品管理台帳に記録されている数と実際の数にズレがあれば、余計な備品購入や紛失が発生します。
正しい数を把握することで、必要な分だけを適切に備品を購入でき、コストの無駄を減らせます。

2. 備品の状態をチェックするため

棚卸は数だけでなく、備品の状態も確認する機会です。
壊れているもの、劣化が進んでいるものを早めに発見して修理や交換を行うことで、業務のトラブルを防げます。

3. 会社の資産価値を正確にするため

備品は会社の大切な資産の一部です。
会計や監査の際に、帳簿上の数と現物の数が合っていないと問題になります。
正確な資産管理が信頼につながり、会社の評価を守ることができます。

    総務部門は、会社全体の備品管理を円滑にするため、定期的に棚卸を行うことが求められます。

    棚卸の基本的な流れ

    棚卸の作業は以下の4つのステップで進みます。

    1) 事前準備

    まず、「何を」「誰が」「いつ」「どこで」棚卸するかを決めます。
    例えば、備品全般を棚卸の対象とするのか、特定の部署だけにするのか、期間も決めてスケジュールを立てます。事前に担当者に説明し、準備物(チェックリストや端末など)も用意します。

    2) 実際に数や状態を確認する(実地調査)

    準備ができたら、現場で備品を一つずつ数え、状態を確認していきます。
    手作業であれば記録用紙に数や状態をメモしたり、バーコード読み取り機やスマホでスキャンする方法もあります。間違いを防ぐために、数えながらチェックリストを確認します。

    3) 帳簿や備品管理台帳と照合

    実際の数量や状態と備品管理台帳に記録されているの備品の数や状態を比べて、差異がないかを確認します。もし違いがあれば、原因を調査し、備品の紛失や破損、記録ミスなどを確認します。

    4) 棚卸報告書の作成

    最後に棚卸の結果をまとめた報告書を作成します。差異があった場合は、原因や対応策を記載し、次回以降の改善に役立てます。総務部門だけでなく、経理や管理部門にも報告することが多いです。

    棚卸の方法とそのポイント

    棚卸には大きく分けて、「実地棚卸」と「帳簿棚卸」という2つの方法があります。

    実地棚卸とは

    実地棚卸とは、「現地にある備品の数量や状態を1つ1つ確認していく方法」で、最も基本的かつ確実な方法です。

    ポイント

    整理された状態にしてから数える
    棚に整理して並べておくと数え間違いや重複が少なくなります。

    複数人でクロスチェック
    一人だけに任せるとミスに気付きにくくなるので、数えて記録する人とチェックする人に分担してもよいです。

    バーコードやQRコードの活用も有用
    人間の目視に頼る場合にプラスして、バーコードリーダやスマホのカメラで読込む方法もあります。
    これにより数え間違いや記録漏れを最小化できます。

    帳簿棚卸とは

    帳簿棚卸とは、「帳簿や備品管理台帳に記録された数や状態」と実際の棚卸結果を突き合せ、齟齣があるかどうかを確認して整理していく方法です。

    ポイント

    整理された備品管理台帳が必須
    そもそも帳簿に記された数に齟齣がある場合もあるので、元の備品管理台帳の整理も重要です。

    齟齣があった場合は原因も調査
    記録漏れなのか、紛失なのか、異動時に整理していなかったのかという原因を整理して対策に活用できます。

    整理後に備品管理台帳に反映
    棚卸結果に従って帳簿や備品管理台帳も訂正しておくことで、次回以降の管理に齟齣が生まれにくくなります。

    備品管理における棚卸の課題

    業務負担が大きい

    棚卸対象の備品数が膨大である場合や、保管場所が複数に分かれている場合、棚卸作業の負担が非常に大きくなります。

    人為的ミスが起こりやすい

    紙やエクセルを用いて棚卸作業を実施する場合、棚卸結果の入力ミスや入力漏れが発生しやすく、正確な棚卸結果を得られないことがあります。

    棚卸作業の属人化

    棚卸作業が1人に集中するなど、属人化してしまうことも少なくありません。

    棚卸作業が属人化することで、入力ミスや入力漏れに気付けない、棚卸作業に時間がかかる、などの問題が発生します。

    また、棚卸作業がブラックボックス化し、棚卸作業を担当していた社員が退職や異動でいなくなった場合に棚卸作業の具体的な方法がわからず、棚卸作業に支障が出てしまうことがあります。

    アナログ管理に伴う問題

    紙ベースのチェックリストに記入して整理している場合、後に整理された結果をデータにまとめ直すという二度手間が生まれてしまいます。

    データにまとめる際にミスが発生し、結果として備品管理台帳との齟齬が発生することもあります。

    棚卸の改善ポイント

    1. マニュアルを作成し、作業手順を「標準化」する

    人の目と手によって備品を確認する棚卸し作業は、担当者によって精度やスピードに差が出るなど属人化してしまいがち。そこで作業の開始から終了までの流れをマニュアル化し、「誰が担当しても同じ作業」となるように標準化させましょう。それによって手順も周知しやすくなり、無駄なミスを減らすことにもつながります。

    2. 確認済みの備品には目印を取り付ける

    作業中、確認が済んだ備品にはシール等で目印をつけるようにしましょう。それによって起こりがちな二重チェックを防ぐことができ、進捗状況もひとめでわかるようになります。また、チェック欄付きの管理ラベルを活用して、確認が終了したものには日付と担当者の名前を記入するようにルール化すれば、履歴管理もしやすくなり便利です。

    3. 棚卸しリストに備品の画像を添付する

    確認作業をスムーズにするためには、対象となる備品を素早く特定できるようにしておくことも重要なポイント。そのためにも使用する「棚卸しリスト」にはアイテム名や型番などの文字情報だけでなく、画像も添付して対象の備品が発見・確認しやすくなるようにしておきましょう。特にPCやスマートフォンといった類似の品目や備品が多いアイテムには、非常に効果的です。

    4. 作業手順や問題点を洗い出し、PDCAサイクルを適用する

    これまでの棚卸しでの問題点や課題を分析し、どこに問題を生み出す要因があるかを分析し、今後の改善策を見つけてみましょう。その際、作業をステップごとに分類するようにすると、問題となる箇所も見つけやすくなり、次の改善策を講じやすくなります。このようにP(計画)、D(実行)、C(評価)、A(対策・改善)の4つのプロセスを繰り返すことで、作業効率も向上していくはずです。

    5. 専用の「棚卸しアプリ」を活用する

    データ入力の自動化や、リアルタイムでの管理を可能にした棚卸し専用のアプリを導入するのもひとつの手段です。ゼロからシステムを開発するよりも低コストで導入できるうえ、操作もシンプルでIT知識に自信がない人でも操作しやすいサービスも多数提供されています。特にクラウドとの連携が可能な棚卸しアプリは、複数拠点での備品管理にも適しているのでオススメです。

    6. 備品管理システムを導入する

    所有する備品の数や状況、誰が使用し、いつまで貸出しているのかといった情報が一元管理できる「備品管理システム」には、棚卸管理機能が標準提供されているため、導入することで棚卸し作業の効率化・ヒューマンエラーの防止につながります。また、バーコードやQRコード、RFID(ICタグ)を利用した棚卸機能が提供されているものもあり、種類も量も膨大になりがちな備品の棚卸し作業を大幅に改善してくれます。

    『備品管理クラウド』で迅速で正確な棚卸しを!

    アストロラボ株式会社が提供する『備品管理クラウド』は、「棚卸はみんなで」をテーマとし、スタッフ各自が使用する備品を自身で確認・更新することで、迅速で正確な棚卸しを可能に。会社の総務担当など「担当者だけ」に負担がかかることなく、チーム全体が協力して効率的に棚卸しを行う機能など、これまで棚卸しにかかっていた時間と手間を大幅に軽減することができる機能が多数搭載されています。

    ・棚卸しリスト作成の手間も軽減!

    これまで紙やExcelの管理台帳から棚卸し対象の物品を抽出してリストを作成する…といった手間も、『備品管理クラウド』ならWeb上の管理画面から簡単に作成でき、作業時間を大きく短縮することができます。また「パソコンだけ」「オフィス家具だけ」など、アイテムを絞ってリスト化することができるほか、各備品の棚卸しの実施担当者や責任者(管理者)の設定もできるようになっています。

    ・「棚卸し実施者=備品の使用者」だから棚卸し時間の大幅短縮が可能に!

    これまで、棚卸しというと「総務担当が手分けをして行う」というイメージをお持ちの方も多いかもしれません。でもそれでは時間も労力もかかるうえ、その間、総務本来の業務が滞ってしまう恐れもあります。その点、『備品管理クラウド』を活用すれば、棚卸しの担当者はアプリを通じて実施者(備品の使用者)に「棚卸し依頼」のメールを送るだけでOK。時間も労力も大幅に短縮できます。

    ・「棚卸し期限」を設定すれば、通知も自動配信!

    アプリを通じて棚卸しを実施した後、全員が実施してくれたかどうかを確認し、遅れている人に実施を促す…という作業もなかなか面倒なものですが、その点も『備品管理クラウド』なら安心。棚卸しの依頼をする際に、その実施期限を設定しておけば、期限が近づいてもまだ実行していない人に対して自動で通知メールを送付。また、進捗状況もアプリ上で随時確認できるので、実施漏れもしっかりと防ぐことができます。

    ・「棚卸報告書」を作成する時間と手間も大幅に削減!

    棚卸し実施後は、アプリ内の「ダッシュボード」から、その結果を確認することができるため、改めて結果をまとめ、報告書を作成する必要なし! 各備品の所在や状態、遊休品の保管場所などもしっかりと把握できるので、その後の備品管理業務の手間も大幅に軽減することができます。

    いかがでしょうか。

    今回は、棚卸し業務の課題と効率化のポイント、そして『備品管理クラウド』の活用によるメリットについてご紹介しました。

    「備品数が多く、毎回、棚卸しに膨大な時間と手間がかかっている」

    「いつも備品管理台帳と実際の備品の数が合わず、棚卸しの精度に不安がある」

    そんなお悩みをお持ちでしたら、ぜひ『備品管理クラウド』の活用をご検討ください。棚卸しの効率化をサポートするさまざまな機能で担当者の負担を軽減するのはもちろん、その後の備品管理の効率性・正確性向上にも大いに役立つはずです。

    ぜひ少しでも「気になる!」なら、お気軽にお問い合わせください。


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